良好な人間関係を築く際に押さえたいポイント

私たちは日々、人とのかかわりの中で過ごす時間が長く、対人関係のストレスが最も多いと言われます。

人の悩みの9割は対人関係と言われるほど!

互いにバックボーンの違う者同士がうまく人間関係を築いていくためには、お互いを理解し合い、尊重し合っていくことが必要不可欠になりますよね。

うまく行かない時ってどうして?が多いのではと思います。
今日は他人を理解するためのポイントを見ていきましょう。

目次

相手を理解する4つのポイント

①どこを見ているのか?

まず一つ目は、視点!自分と相手がどこを見ているのか?です。
例えば何かを論じている時に、どこを見ているのか?それによって出てくる意見は当然異なりますよね?
例えば人を育てようとした時に、その人の得意なところを見るのか、それとも出来ていない苦手な部分を見るのかではまったく異なってきます。
このように自分はどこを見ていて、相手はどこを見ているのか?という視点をもつことが大切です。

②どこから見ているのか?

二つ目は、視座!自分と相手がどこから見ているのか?です。
同じものを見るにも、どの立場で見るのか?どの位置から見るのかで、見え方は随分と異なりますね。
同僚の立場、上司の立場、保護者の立場、はたまた神様の立場ではまったく感じ方は異なるでしょう。
例えば三角錐を思い浮かべていただくとわかりやすいと思うのですが、真上から見ると丸に見えますが、真横から見ると三角ですね。これと同様のことが人の対しても起きているわけです。
それぞれが、三角だ、丸だと主張し合っていても平行線のままです。
相手はどの位置から見ているのか?その立場に立ってみると、見る角度が異なっていただけで同じものを見ていた…ということがあるかもしれません。

③どこまでを見ているのか?

三つめは、視野!相手がどこまでを見ているのか?です。
これは見ている範囲のことです。見ている範囲が異なれば当然見え方は変わります。
範囲が狭ければ大局的な判断はできませんか、必然的に近視眼的な見方になってしまうでしょうし、範囲が広ければ、逆に近視眼的な見方はできなくなってしまうものです。
自分や相手の見ている範囲についても考慮してみる必要があります。
また、ここで気をつけていただきたいのは、視野が広いことが良く、狭いことが悪いことではないということです。②の視座についても同様で、視座が高いことがよいわけではありません。
それぞれのメリットもあればデメリットもあるわけで、それもまた、状況ごとに変わるものでもあるのです。


④前提の価値観はどうか?

四つ目は、価値観!相手の物の見方のベースになっている価値観です。
この価値観というのは、例えば性善説と性悪説のどちらを採用しているか?
あるいは生きる目的が「幸せになるため」か「修行」なのかというようなものから、男とは・女とは「こうあるべき」のような思い込みもあります。
それぞれの思考のベースとなっている思い込みや価値観を知ることは、相手を理解することに繋がります。

正解はひとつではない

それぞれルールが違う

この世界でたったひとつの正解というのはありません。
それぞれの立場や状況ごとにルールがあって、それぞれがそれにのっとって動いています。
それは各国に法律があって国民がその法律にしたがっているようなものもあれば、こういうケースはこうだという慣習のようなものまで多岐にわたります。
アメリカの法律が正しくて日本のそれが間違っている…ということではなく、それぞれの歴史的な背景などに基づき決められているわけですね。
それと同じようなことが各人にもあるのだと想像してみるとよいのかもしれません。
それぞれの育ってきた背景の中で、作ってきたオリジナルのルールブックを一人一人が持っているということです。

ますます多様化する価値観

社会の成熟化に伴い価値観が多様化し、インターネットの普及によってそれがシェアされるにつれ、ますます多様化に拍車がかかってきています。
また、日本においては少子高齢化が進み、今後は今以上に外国人労働者の力が必要になる時代が来ると思われます
そうした時代にあっては、多種多様な価値観を受けいれ、協働していくことが不可欠です。
さまざまな個性を尊重し、ともに協力し合っていくためにも、先の4つの前提をふまえて相手を理解し、愛をもって関わっていくことが大切になります。

良好な人間関係を築くために

まずは自分の前提を知る

他者と良好な関係を築いていくためには、まずは自分のことをよく知ることが大切です。
私たちは誰もが前述したルールブックを持っており、それに従って思考し行動しているのですが、これらは潜在意識に潜んでいるため、それにのっとって行動しているとは思ってもいません。
ですから、自分のルールブックにはどんなルールが書かれているのか?を知ることがポイントです。


よくあるケース

よくあるケースとしては無意識に起きる投影です。
投影とは自分が持っているものを他者に映し出すという作用です。
例えば、「泣くことはみっともないことだ」という価値観や「泣いてはいけない」という思い込みを持っていると、自分の泣きたい気持ちを他者に投影して、泣き虫ばかりが集まってきたり、泣いている人を過度に批判したりということが起きてきます。
泣いている方は、なぜ批判されるのかわからないですし、批判している方は無意識にやっていることなので、自分の無意識が原因だとは思ってもみないというわけです。

自分のルールブックを見直す

今後はますます価値観が多様化していきます。
生きづらさを抱えた時は、まずは自分のルールブックを見直してみることがポイントです。
ルールブックの内容は、生まれてからの過程で自分で書きこんだものがほとんどです。
無意識下にあるうちは、どうすることもできませんが、意識化できたものはいつからでも書き換えが可能です。
不自由さや生きづらさは、ルールブックの見直しのサインです。
是非、自分の可能性を開いて、自分らしく輝ける…そんなルールブックにアップデートしていきましょうね。





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