「見える世界」が変わる理由 〜RASとビリーフのしくみ〜

ある日、気になる車種ができてネットで調べていたら、
不思議なことに、街中でその車ばかりが目に入るようになった。

それまで気づかなかったのに、急に目立って見える。
――こんな経験、あなたにもありませんか?

実はこれ、脳の「RAS(網様体賦活系)」という機能が働いている証拠なんです。

目次

RASとは?脳のフィルター機能

RAS(Reticular Activating System)は、膨大な感覚情報の中から「必要な情報だけを選ぶ」働きをする、脳のフィルターのような機能です。

私たちの脳には、1秒間に何百万もの情報が入ってきていますが、そのすべてを意識していたら、頭がパンクしてしまいますよね。

そこでRASは、「今の自分にとって重要な情報」だけをピックアップし、意識にのぼるようにしてくれるのです。

この機能の面白いところは、意識の焦点が変わると、見える世界も変わるということ。

✔ 気になり始めた車がよく目に入る
✔ 赤ちゃんが生まれたら、ベビーカーばかり目につく
✔ 転職を考え始めたら、求人情報が自然と飛び込んでくる

これらはすべて、「自分が注目したこと」が脳のRASにとって重要になり、その情報が意識に浮かび上がってきている状態なんです。

RASを決めているのは「内側の前提」

では、その「注目ポイント」=RASの焦点は何によって決まるのでしょうか?
答えは、私たちの内側の“前提”や“信念”です。

「私はこういう人間」
「人生はこういうもの」
「これは無理、できない」

こうした“心の中の設定”が、RASに働きかけ、それに合う情報だけを選び取るようになっていきます。

ここでちょっと考えてみてください。

✔「いい人なんていない」と思っていると、そういうエピソードばかりが目に入る
✔「私はダメだ」と思っていると、うまくいかなかったことばかり思い出す
✔「チャンスがない」と信じていると、扉があっても気づけない

これらはすべて、RASが「信じていること」を現実として強化している例です。

つまり、私たちは“世界を見ている”のではなく、“自分の設定で世界を選んで見ている”んですよね。

ビリーフ(信念)=現実の見え方を決める「心のメガネ」

この「内側の設定」のことを、心理学ではビリーフ(信念)と呼びます。

ビリーフは、過去の経験や育った環境、繰り返し受け取った言葉などから自然に形成されていきます。
そして一度形成されると、それが当たり前の「世界の見え方」になっていきます。

でももし、そのビリーフが
「私には価値がない」
「どうせ変わらない」
「何をやっても失敗する」
というものであれば、RASはその前提に合う現実ばかりを見せてくるようになる。

そうすると、ますます「やっぱりそうだ」と思い込みが強化されてしまう。
これは、知らず知らずのうちに自分を制限してしまう、典型的なパターンです。


でも、ビリーフは変えられます。

ここが大切なポイントです。
ビリーフ(=心の設定)は、「気づいて、見直して、書き換える」ことができるんです。

思い込みに気づいたとき、「本当にそうだろうか?」と問い直すことで、RASの焦点も、少しずつ変化していきます。
そうすると、今まで見えていなかった選択肢や可能性が、少しずつ見えるようになる。
これが「ビリーフチェンジ」の力です。


あなたは今、どんな前提で世界を見ていますか?

✔ 本当にそれが、現実のすべてですか?
✔ もしかすると、別の現実もすぐそばにあるかもしれません。

RASのフィルターが変われば、見える世界も変わります。
そして、ビリーフが変われば、あなたの人生の感じ方も、未来も変わっていくのです。




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