無意識に自分をすり減らす言葉

日常で何気なく口にしている言葉が、実は自分をすり減らしてしまうことがあります。
一見すると前向きに聞こえたり、謙虚さを表しているようでも、心の奥では自分を傷つけていたりします。
今日は、無意識に使ってしまいやすい「自分をすり減らす言葉」をみていきましょう。
無意識に自分をすり減らす言葉
- まだ我慢できるし
本当は限界が近いのに、SOSをかき消してしまう言葉。 - 私なんかでいいの?
謙虚に見えて、自己価値を下げてしまう言葉。 - まだ頑張れる
自分を追い込む力になる反面、立ち止まる機会を失わせてしまう。 - みんなやってるし
他人と比較して、心の声を無視してしまう。 - とりあえず大丈夫
感情をなかったことにしてしまう“ごまかし”の言葉。 - 気のせいかも
本当のサインを軽んじて、見過ごしてしまう。 - しょうがないよね
諦めを装って、本当の気持ちを置き去りにする。 - 私がやらなきゃ
責任感の裏で、自分を犠牲にしてしまう。 - みんなに迷惑かけちゃうから
周囲への配慮が行き過ぎ、自分を後回しにする。 - 何とかなるよ
一見ポジティブでも、心の声を軽く扱い、ケアを遠ざけてしまう。
なぜこれらの言葉が自分をすり減らすのか
いかがですか?割と無意識に使っちゃってる言葉だったりしますよね?
これらの言葉が自分をすり減らしてしまう理由は以下のとおりです。
- 感情を押し込めてしまう
本当の気持ちをなかったことにする。 - 限界を超えてしまう
SOSを無視し、さらに無理を重ねてしまう。 - “弱さ”を許せなくなる
頑張れる自分しか認められなくなり、自己否定が強まる。 - 言葉が現実をつくる
「我慢できる」「しょうがない」が口ぐせになると、我慢や諦めを選ぶ未来を引き寄せる。
それでも「必要な場面」がある
ここまで読むと「すり減らす言葉=悪いもの」と感じるかもしれません。
けれど実は、使いどころによっては力になる瞬間があります。
- 限界の先にある一歩
「もう無理」と思ったその先の「まだ頑張れる」が、新しい可能性を開くこともあります。
スポーツや学びで自己ベストを更新するときは、この言葉が背中を押してくれるのです。 - 新しい習慣を身につけるとき
最初は脳も体も「やめたい」と訴えるもの。
そこで「とりあえず続けてみよう」と踏みとどまることが、習慣の定着につながります。 - 責任や使命を果たすとき
「私がやらなきゃ」という気持ちが、誰かを守り抜く力になる場面もあります。
大切なのは「無意識に使うのか」「意識して選ぶのか」。
無意識に繰り返すと自分をすり減らしますが、意識的に選べば大きな力になります。
前向きな言葉はすべて悪いの?
ここで理解しておきたいのは、「心の声」には2種類あるということです。
1. 抵抗の声(乗り越える価値のある声)
挑戦するときに出る「やめたい」「怖い」という声。
これは脳の安全装置で、ここを超えることで成長が訪れます。
2. SOSの声(立ち止まるべき声)
「もう無理」「これ以上はつらい」という声は、心や体の悲鳴。
ここを無視するとすり減るばかりか、壊れてしまうこともあります。
この声は休息や癒しが必要です。
言葉は未来を作る
はじめに言葉ありき。
言葉は思考をつくり、思考は行動をつくり、やがて未来をつくります。
だからこそ、自分にかける言葉を意識することは、自分を大切にする第一歩。
無意識のクセに気づけば、選びなおすことができますね。
ただし、長年の思い込み(ビリーフ)や未消化の感情があると、この切り替えは一人では難しいこともあります。
ですが、いつからでも変えていけますので、ぜひ一度ご相談くださいね。
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